JR東海は22日、東海道・山陽新幹線の運転管理システムで、指令員が使用する端末を取り替えると発表した。同システム周辺機器の改修などもあわせて行う。
取り替えを行う端末は、東海道・山陽新幹線の運転管理システム「Computer Aided Traffic Control System」(通称「COMTRAC」)で指令員が使用するもの。同端末は、同システムを構成する機器の一つで、運行表示系、進路制御系などのシステムと連携している。同社は今回の端末交換にあわせて、ダイヤ乱れが起きた際に行う運転計画の変更を、端末のみで変更作業ができるようにシステムを改修。紙に書かれた列車ダイヤと端末の両方を用いて行っている現行の作業を改め、遅延回復を早める。また、指令員間の連絡についても端末でできるよう、システムを改修。書面による連絡をなくし、列車の変更手配の迅速化を図る。
また、駅発車標の表示も、システムからの情報をもとに、案内表示を改良。列車の折り返しを行う東京、新大阪の両ターミナル駅の発車標に、運転計画が決まった列車の遅れ見込み時分を表示する形に変える。運転計画を変更する可能性がある列車については、「時刻・番線 未定」と表示させる。
指令員端末の導入などを含め、工事は約21億円をかけて実施。2018年8月に導入する。