JR東日本は12日、突風探知用のレーダーを、山形県酒田市内に新たに設置すると発表した。
新設する突風探知用のレーダーは、現行の同レーダーよりも性能を高めたもので、観測精度や観測範囲を向上。アンテナ径を、現行の1.2メートルから2メートルに拡大し、観測範囲も半径30キロから同60キロにする。設置箇所は、山形県酒田市黒森地区。日本海の海岸から約2キロの地点に設ける。同社は、突風の発生する海域の近くに設置することで、より早期に突風をとらえることができるとしている。設置工事は、2016年7月下旬に開始。2016年度内の完成をめざす。羽越本線余目駅に設置している現行の装置は、撤去する。
突風探知用のレーダーは、上空にある雨などの粒子からの反射波を使い、その粒子がレーダーに近づいているのか、遠ざかっているのかをドップラー効果により計測する「ドップラーレーダー」を用いたもの。同社は、気象庁気象研究所と共同で、同レーダーを使って突風を探知するシステムの開発を進めており、列車運転規制の実用化に向け、引き続き検討を進めるとしている。