京浜急行電鉄は12日、三菱重工交通機器エンジニアリングによる「マルチドア対応ホームドア」(通称「どこでもドア」)の実証実験を始めると発表した。久里浜線三浦海岸駅で実施する。
マルチドア対応ホームドアは、ドア数やドア位置などが異なる車両が運行する路線に対応するもので、三菱重工交通機器エンジニアリングが開発。同社が受けている国土交通省の鉄道技術開発費補助金をもとにし、京急が協力する形で、実証実験を行う。同ホームドアの設置箇所は、久里浜線三浦海岸駅の下りホームで、最後部1両分に設置。安全性や耐久性を検証するほか、地上設備のみでホームドアの開閉を連携できる「地上完結型連携システム」の安定性を確認する。同システムは、車両のドア開閉作業のみでホームドアの開閉を可能にするもの。ホームドア側の操作が不要になるため、車掌の作業は「ワンアクション」になるとしている。
実証実験用のマルチドア対応ホームドアの設置工事は、2016年秋ごろの完了予定。実証実験は、設置工事完了から1年間行う。同社では、実験結果をふまえ、ホームドアの設置を含むホーム安全対策の検討につなげるとしている。