JR北海道は18日、同社単独で維持できる線区と、維持が困難な線区について発表した。
今回の発表は、同社の「持続可能な交通体系のあり方」に関する考えをまとめたもの。同社では、2016年7月に「当社単独では維持することが困難な線区」と「当社単独で維持可能な線区」を同年秋口までに発表するとの予告をしており、今回その方針を線区別に発表することとなった。
同社単独での維持が難しいとする線区は、13線区(約1237キロ)。すでに自治体などとの話し合いを始めている石勝線新夕張~夕張間、日高本線鵡川~様似間のほか、輸送密度200人未満の札沼線北海道医療大学~新十津川間、根室本線富良野~新得間、留萌本線深川~留萌間と、同200人以上2000人未満の宗谷本線名寄~稚内間、根室本線釧路~根室間、滝川~富良野間、室蘭本線沼ノ端~岩見沢間、釧網本線東釧路~網走間、日高本線苫小牧~鵡川間、石北本線新旭川~網走間、富良野線全線を対象とした。輸送密度200人未満の3線区は、バス等への転換について、沿線自治体などとの相談を始めるとしている。
同社単独での維持が可能とする線区は、8線区(約586キロ)。札幌圏を中心に、輸送密度4000人以上の線区を加え、小樽~旭川間、南千歳~帯広間、長万部~苫小牧~白石間などを挙げた。
このほか、宗谷本線旭川~名寄間、根室本線帯広~釧路間(合計約205キロ)について、第三セクターの北海道高速鉄道開発を関連させたうえで、維持可能とした。北海道新幹線新青森~札幌間(約360キロ)も同社が担うとしている。北海道新幹線の札幌開業に伴う経営分離区間(函館~小樽間)については、経営分離前までに施設のスリム化などを実施する。