JR西日本は10日、車両を走らせながら線路の状態を検査できる「線路設備診断システム」を山陽新幹線で試行導入すると発表した。
試行する線路設備診断システムは、画像処理やセンシング技術を使ったもので、車両を走らせながらの検査が可能。山陽新幹線の軌道を対象に、試験的に導入する。検査は、保守用車両の動力車に連結した車両で実施。搭載する装置は、軌道検査測定装置と継目板検査装置で、レールの表面や止め金具、まくらぎ、バラストなどの軌道全体や、レール側面の継目板などの状態をカメラで撮影し、測定する。測定速度は、1時間あたり50キロ。画像分析や整備が必要な箇所の検知を車上で行うシステムの導入は、国内初という。
同社では、同システムを使ったデータの取得を2017年9月に山陽新幹線区間で開始。同区間での4、5年後の実用化をめざす。北陸新幹線や在来線でも導入を予定している。