JR東日本は19日、運休中の只見線会津川口~只見間について、公有民営の「上下分離」方式に移行したうえで復旧する基本合意書などを福島県と締結した。同区間は今後、鉄道での復旧が進められる。
同社と福島県との間で今回締結したのは、「只見線(会津川口~只見間)の鉄道復旧に関する基本合意書及び覚書」。2017年3月31日に、福島県知事より会津川口~只見間の鉄道復旧に関する要請書が同社に出された後、両者で協議が進められ、同6月19日に、合意書と覚書の締結に至った。復旧にあたり、同区間の鉄道施設等の工事は、JR東日本が実施。復旧工事に要する費用は、福島県が3分の2、JR東日本が3分の1を負担する。工事の施行に関する協定は、両者間で別途締結する。復旧後の鉄道施設等は、営業運転再開までに、JR東日本から福島県に無償で譲渡。また、同再開時期までに、福島県は第三種鉄道事業者の許可を、JR東日本は第二種鉄道事業者の許可をそれぞれ国土交通大臣より取得する。上下分離方式への移行に伴い、鉄道施設と土地は福島県が保有し、JR東日本がその鉄道施設を使用することにより列車を運行する。運転再開時期は、復旧工事の進捗状況などを踏まえて設定。再開時には、代行バスの運行は終了する。
今回の合意ではこのほか、鉄道施設等の維持管理は福島県が行うこと、使用料はJR東日本が福島県へ支払うこと、運転再開後の本数は、運休になる前と同じ、1日あたり3往復を基本に設定することなども盛り込まれた。