国土交通省中部運輸局は21日、養老鉄道と養老線沿線自治体などが申請していた鉄道事業再構築実施計画を認定する。今回の認定により、線路所有会社が近鉄から一般社団法人に変更される。
養老鉄道の鉄道事業再構築実施計画は、2017年11月15日付けで中部運輸局に申請されたもの。養老線の事業形態の変更などに関するもので、同社と三重県桑名市、岐阜県海津市、大垣市、養老町、神戸町、揖斐川町、池田町の3市4町が申請した。同計画では、一般社団法人養老線管理機構が線路を保有する第三種鉄道事業者となり、現行の同事業者である近鉄から、鉄道施設や鉄道車両の無償譲渡と鉄道用地の有償貸与を受けると共に、養老鉄道が引き続き第二種鉄道事業者として鉄道事業を行うとしている。また養老線管理機構には、国や自治体から設備投資費用などの補助も行われる。このほか、旅客鉄道事業の経営改善として、駅名のネーミングライツ、枕木オーナー制度、近鉄が拠出する養老線支援基金の活用なども盛り込まれている。
再構築事業の実施予定期間は、2018年1月1日から2027年3月31日まで。国が鉄道事業再構築実施計画を認定するのは、元近鉄路線である伊賀鉄道伊賀線に続き、今回で9件目となる。