京王電鉄は24日、同社が初めて導入する座席指定列車の愛称を「京王ライナー」に決定したと発表した。また、同列車の運行ダイヤなどの詳細を明らかにした。
導入する「京王ライナー」は、同社初の座席指定列車。車両は2017年9月29日に営業運転を始めた5000系を使い、夕夜間に下り列車で運用する。愛称は同4月27日から5月19日にかけて公募を実施。京王ライナーのほか、「京王スマートライナー」、「京王プライムライナー」、「Luxpress(ラクスプレス)」、「WESTAR(ウェスター)」の計5つの候補から、最も投票数の多かった名称に決めることとし、総数約2万4000の投票の中から、約6300票を集めた京王ライナーに今回決定した。同愛称の決定にあわせ、同社はシンボルマークも発表。京王とライナーの英語表記の頭文字「K」と「L」を組み合わせ、5000系車両の先頭部デザインをモチーフに表現したうえで、「KEIO LINER」のロゴを併記するデザインとした。
京王ライナーの運転開始日は、2018年2月22日(木)。京王線、井の頭線のダイヤ改正も同日行われる。
京王ライナーの運転区間は、新宿~橋本・京王八王子間。同社は今回の発表で、停車駅と運行ダイヤなどの詳細を明らかにした。京王ライナーは、現行の特急列車が停車する明大前駅、調布駅、京王稲田堤駅を通過。新宿駅を出た後の最初の停車駅は、橋本駅行きが京王永山駅、京王八王子駅行きが府中駅とし、両駅以遠は、現行の特急と同じ停車駅にする。運転本数は、各方面5本ずつ設定。新宿駅の発車時刻は、平日の橋本駅行きが3号の20時30分から、19号の0時20分まで、京王八王子駅行きが1号の20時0分から、17号の0時0分までとし、各方面で1時間あたり各1本の運転とする。土曜・休日は、橋本駅行きを17時20分発~21時20分発、京王八王子駅行きを17時00分発~21時00分発で各5本設定する。所要時間は、京王多摩センター駅までが最速で24分、京王八王子駅までが同35分。夕夜間の最速達列車として運行する。事前購入時の座席指定料金は、新宿駅からの乗車で一律400円で設定。京王永山駅、府中駅以西の各駅から乗車する場合は、座席指定料金は不要にする。1編成あたりの座席数は438席。座席指定券を購入するか、専用ウェブサイトでの「京王チケットレスサービス」を利用して乗車する形態にする。事前購入なしで乗車した場合は、座席指定料金のほかに300円が必要になる。
京王ライナーとして運用する際の5000系車両は、全席をクロスシートに転換。車内照明は、暖色系に変える。また、新宿駅停車中の車内では、和田一樹さん作曲のBGMを流す。乗客は各席に設けられた電源コンセントを使用できるほか、無線LANも利用できる。