三菱電機は23日、東京メトロが丸ノ内線に導入する無線式列車制御システム(CBTC)装置として、地上無線装置と車上無線装置を納入したと発表した。
CBTCは、従来軌道回路や信号機などで行っていた列車位置検知や列車間隔制御などを、無線主体で行うシステム。日本の地下鉄では、丸ノ内線への導入が初となる。
今回同社が納入したのは、丸ノ内線の方南町~中野坂上間に設置される地上無線装置と、検証用車両1編成分の車上無線装置。納入した装置は、高い耐電波干渉性能による安定した通信や、高度なセキュリティーによる安全・安心な列車制御を実現するほか、地上無線装置の配置を最適化することで、地上設備コストを低減する。
丸ノ内線でのCBTCの稼動予定次期は、2022年度末。三菱電機は、丸ノ内線での稼働に向けた検証試験などに取り組むとともに、鉄道向け信号システム事業のグローバルな展開を図り、交通システム全体での事業拡大を目指すとしている。