京成電鉄は4月19日、旧「博物館動物園駅」の駅舎が、「東京都選定歴史的建造物」に選定されたと発表した。東京都選定歴史的建造物に鉄道施設が選定されたのは、今回が初となる。
旧博物館動物園駅は、1933年に現在の京成上野~日暮里間に開業。帝室博物館(現在の東京国立博物館)や、恩賜上野動物園の最寄駅となっていた。停車列車の削減や利用客の減少により、1997年に営業休止となった後、2004年に廃止された。しかしながら、「西洋風の荘厳なつくり」の駅舎や地下のホームは、そのまま残されてきた。
現在、旧博物館動物園駅の周辺一帯は、上野地区の文化・文教施設、行政、民間企業等が取りまとめた「上野『文化の杜』新構想」において、「谷根千」や日暮里・上野公園をつなぐポイントとして、上野エリアにおける新たな文化拠点の役割が期待されているという。
京成電鉄では、中期経営計画の基本戦略の1つ「沿線エリアの魅力向上」に基づき、旧博物館動物園駅駅舎の改修工事に着手する。また、東京藝術大学と共同で駅舎を活用し、上野エリアの魅力向上に貢献していくとしている。