JR東海は4月19日、東海道新幹線で老朽化した電力ケーブルの取替作業に使用する、専用の保守用車を導入すると発表した。
導入する保守用車は、「ケーブル切断撤去車」、「撤去ケーブル運搬車」、「ケーブル延線車」の3種類。これらの車両により、ケーブル切断・撤去作業では、ケーブル持ち上げ、ケーブル切断、ケーブル運搬の3工程を自動化。ケーブル敷設作業では、ケーブル運搬、ケーブル敷設の2工程を自動化する。両作業に共通する、ケーブルが敷設されている管路の蓋開け・蓋閉めは、作業員が行う。
今回行われる電力ケーブルの取替工事は、東海道新幹線の綱島周波数変換変電所~大崎変電所間、約13.8キロメートルが対象。ケーブルは2回線設置されているため、取替対象の総延長は約27.6キロメートルとなる。ケーブルは、1メートル当たり約27キロの重量がある。これを作業員が人力で扱うには危険をともなうほか、作業効率の低さも課題となっていた。
取替工事は、2023年9月に完了の予定。JR東海では、保守用車の導入により、取替作業を安全に、かつ効率的に進めるとともに、電力のより一層の安定供給を図るとしている。