東京急行電鉄は5月11日、2018年度の鉄軌道事業設備投資計画を発表した。田園都市線や池上線・東急多摩川線の車両を更新するほか、デジタルATCの整備を2022年の使用開始に向けて進めていくことなどを盛り込んだ。
東京急行電鉄は設備投資計画において、田園都市線向けの新型車両、2020系を6編成導入すると発表した。同形式の導入により、2022年までに旧型車両を置き換えるとしている。また、池上線・東急多摩川線においては、両線の最新形式である7000系を6編成導入し、旧型車両7700系の置き換えを完了する。
また東京急行電鉄は、2022年に東横線へデジタルATCを導入すると発表した。デジタルATCは、現行のATC制限速度情報に加えて、きめ細かな列車間隔の制御が可能。ラッシュ時間帯の列車運転間隔の短縮などによる遅延回復や、定時運行の実現に寄与するとしている。
このほか、設備関連においては、田園都市線での緊急安全総点検の結果を踏まえ、点検強化などによる未然防止や老朽化対策・健全性向上に取り組むほか、2019年度の整備完了に向けたホームドアの設置、3D式踏切障害物検知装置の設置を、サービス面においては、駅のリニューアルや利便性向上、情報発信の強化、大井町線での有料座席指定サービスに取り組む。
この設備投資計画の総額は、約597億円。東京急行電鉄では、「安全・安心・快適のたゆまぬ追求に着実に取り組む」としている。