近畿日本鉄道は5月15日、フリーゲージトレインの実用化に向け、開発を進めていくと発表した。
近畿日本鉄道の路線は、歴史的経緯により線路幅が一部で異なっており、広範な特急ネットワーク形成の妨げとなっていた。同社では、標準軌の京都線・橿原線から狭軌の吉野線への直通を目指し、軌間の統一、三線軌条などの対策を検討してきたが、今回フリーゲージトレインの開発へと踏み切った。車輪幅を可変できるフリーゲージトレインの導入により、新幹線接続駅である京都駅と、観光地に所在する吉野駅の間の直通運転が可能となる。
近畿日本鉄道では、6月に予定されている役員の異動にあわせ、同社の総合研究所にフリーゲージトレイン開発推進担当役員を就任させる。また、近畿日本鉄道は今後、国土交通省や他鉄道事業者、鉄道車両メーカーなどとともに、フリーゲージトレインの実用化に向けた検討を進めていくとしている。