南海電気鉄道はこのほど、9000系リニューアル車両の内装デザインを決定したと発表した。内装案は、車両づくりを利用者と共に考えるプロジェクト「NANKAI マイトレイン」により決定した。
「NANKAI マイトレイン」は、同社の9000系車両の内装更新を前に、デザインを検討するためのもの。決定したデザイン案は、モノトーンのモケットや木目調の壁・床面を採用した「わが家のリビングにいるような」案。同案はアンケート回答者の約44パーセントに支持され、「派手すぎない」「レトロ感がある」などの意見が寄せられた。決定案では、当初案をベースに、壁面色や肘置きの模様の変更、バリアフリー対応の強化などの変更が加えられた。
プロジェクトでは、吊り革と座席の種類なども検討された。吊り革は、約31パーセントの回答者に支持された藍色を採用するほか、設置高は標準的な高さとしつつも、一部で高さを変える。また、吊り革の形状は三角形のものが僅差で丸形よりも多かったものの、「握りやすい」「回して使えるのが良い」などの意見により、丸形を採用した。座席は、約46パーセントが支持した「安定感のある座席」を採用。また、バケットシートは今回は採用しなかったが、今後、採用の可否を検討するとしている。
南海電鉄では、このプロジェクトの成果として、2019年春に9000系4両編成1本のリニューアル完成を目指すとしている。