大阪メトロは9日、2018年度~2024年度の中期経営計画を発表した。計画では、可動式ホーム柵整備の前倒し、車内空間快適性の向上、南北・東西軸の強化、バス事業の拡充、地下空間の一体開発などに触れた。
可動式ホーム柵は、利用者が1日10万人以上の駅および御堂筋線の全駅に対し、2021年度までに設置を完了するとした。また中央線では、2024年度までに全14駅に対し設置を完了する。
車内空間については、2022年度以降に大画面ディスプレイを採用した案内表示器搭載車両を導入する。また同年度以降、目的地への案内や乗り換え情報を提供する「車内AIコンシェルジュ」を、国内通勤列車として初めて導入するとしている。
南北・東西軸の強化については、御堂筋線新大阪駅や心斎橋駅、中央線森ノ宮駅など、計15駅を2024年度までにリニューアルするとした。また、地下空間の一体開発として、共通コンセプトで車両・駅・地下街の開発を統括。両線のリニューアルや地下街リニューアル、新型車両の導入などを進めるとした。新型車両については、イベント列車やレア車両の導入を検討するとしている。
バス事業については、指定席サービスや深夜バス運行などの既存路線のサービス拡充、インバウンド事業取り組みのための観光バス事業参入などを進める。また2020年以降、自動運転によるコミュニティバスのサービス提供を開始する。
中期経営計画は、「鉄道以外の新たな柱となる事業の創出」や「公営企業から成長を追求する株式会社への変革」を実行するためのもの。大阪メトロは、この計画により、鉄道を核にした生活まちづくり企業へ変革するとしている。