JR東日本は4日、横須賀・総武快速線用の新型車両として、E235系を導入すると発表した。2020年度から順次落成する予定。
横須賀・総武快速線向けに導入するE235系は、11両編成51本と4両編成46本。計745両を新造する。先頭部の形状は、山手線のE235系と同様に正方形に近い形とし、先頭部の縁取りと下部は横須賀・総武快速線のカラーリング(紺色)を用いる。設備面では、同社では初となる非常走行用電源装置を搭載。故障の事前検知が可能な車両等の状態監視機能を設置するほか、主な機器の二重系化も行う。車内では、各車両に客室内防犯カメラを配備。普通車では、フリースペース、空気清浄機、大型ディスプレイを設けるほか、山手線E235系と同じく荷棚の上部などにデジタルサイネージを設置する。普通車の座席はすべてロングシートとし、一人あたりの座幅は現行のE217系に比べ1センチ広げる。グリーン車では、同社の普通列車グリーン車車両では初となる各座席へのコンセント設置を行うほか、無料公衆無線LANサービスを配備。液晶ディスプレイの案内画面も設ける。停電などの異常発生時には、客室内にあるすべてのディスプレイを切り替え、自列車に関する情報提供を行う機能も搭載する。
このほか、山手線E235系と同様に、次世代パワー半導体である炭化ケイ素(SiC)の主制御器への採用、潤滑や冷却で使用する油を不要とした電動空気圧縮機の使用、列車情報管理装置「INTEROS」の導入なども行う。
落成時期は、2020年度以降。順次落成し、横須賀線、総武快速線のほか、外房線(千葉~上総一ノ宮間)、内房線(蘇我~君津間)、総武本線(千葉~成東間)、成田線(佐倉~香取間、成田~成田空港間)、鹿島線に投入するとしている。