JR東日本とソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ(ソニー)、JR東日本メカトロニクスは25日、Suicaと各地域の交通系ICカードを1枚のカードにまとめられる2in1カード「地域連携ICカード」を共同で開発すると発表した。
地域連携ICカードは、バスの定期券や各種割引などの地域独自サービスと、Suicaで利用できる乗車機能や電子マネーなどのサービスを、1枚のカードで利用可能とするもの。地域交通事業者は地域連携ICカードの導入により、Suicaの既存インフラを活用できる。システム投資を抑えつつ、地方交通に必要なサービスを付与した交通系ICカードの導入が可能となる。
交通系ICカードは、2013年に全国10種類のカードにおいて相互利用サービスを開始。Suicaなどのカード1枚で公共利用交通機関を利用できるエリアが全国に広がっている。一方で、導入費用や運用面の課題により、交通系ICカードが導入されていない地域もある。そのためJR東日本など3社は、地域交通事業者による交通系ICカード導入促進のため、新たに地域連携ICカードを開発することとした。
地域連携ICカードの開発において、JR東日本は地域交通事業者による導入のサポートとSuicaの共通基盤化推進を担当。Suicaが採用するFelicaを開発したソニーは、Felica OSの機能拡張を担う。交通系ICカードの発行業務を担当するJR東日本メカトロニクスは、ICカードへの新機能の実装、試験、検証と、ICカード発行に関する設備開発を進める。
JR東日本、ソニー、JR東日本メカトロニクスは、今後も交通系ICカードによる旅客サービスの向上と、地域の活性化に積極的に取り組んでいくとしている。