相模鉄道は3日、新型車両「12000系」を導入すると発表した。
12000系は、相鉄線と都心方面の路線を結ぶ「神奈川東部方面線事業」のうち、「相鉄・JR直通線」向けに新造する車両。総合車両製作所が製造を担当する。2018年2月に営業運転を開始した20000系と同様に、同社グループの「デザインブランドアッププロジェクト」のコンセプトを反映した車両とする。
車体エクステリアは、20000系や9000系リニューアル車両と同様、横浜の海をイメージした濃紺色「YOKOHAMA NAVYBLUE」を使用。20000系に引き続き、塗装車体とする。先頭形状は、能面の1つである「獅子口」をイメージしたデザイン。また、11000系と同様、裾絞りのある車体断面を採用する。
インテリアは、20000系の使用を踏襲し、グレー系統の色で統一。時間帯で色調が変化する調色調光式のLED照明や、全ての車両へのベビーカー・車椅子用フリースペース設置、一部座席への「ユニバーサルデザインシート」の導入、個別ドアスイッチの設置なども、20000系に引き続き実施する。
搭載機器などは、制御装置に11000系と同型のIGBT素子採用VVVFインバータを使用。また、防音車輪の採用により騒音を低減する。ホームドア設置駅で自動停車可能なTASC(定位置停止装置)に対応するほか、相互直通運転への対応として、車両情報処理装置(TIMS)の共通化、車両システムへの会社間切り替え機能などの本格搭載を実施する。このほか、相鉄初となる前方監視カメラ、車内防犯カメラを設置し、安全・安心の更なる向上を目指す。車両の開発コンセプトは、「安全×安心×エレガント~目先のトレンドに左右されない『醸成するデザイン』~」。
12000系は、2019年春に営業運転開始を予定。当初は10両編成1本を導入し、2019年度末までに全6編成60両を導入するとしている。