JR北海道は29日、佐川急便と共同で、貨客混載事業に取り組むと発表した。
事業を想定するエリアは、宗谷本線の稚内~幌延間周辺。幌延町で配達する荷物が対象となる。佐川急便稚内営業所から、佐川急便が配達荷物を専用ボックスに積載した状態で稚内駅に輸送。宗谷本線の列車内に専用ボックスを固定し、幌延駅まで貨客混載として輸送する。幌延駅到着後は、現地の佐川急便担当者が専用ボックスを取り降ろし、配達する。
宅配便の荷物と旅客を同時に運ぶ貨客混載事業は、ドライバー不足の解消や環境対策の一環として、北越急行や和歌山電鐵などで導入されている。佐川急便は、北海道内の集配効率向上を図るため、JR北海道に提携を持ちかけた。JR北海道も列車の有効活用による収入が期待できるため、今回の合意につながった。
JR北海道と佐川急便は今後、事業実施に向けた実証実験を進めていくとしている。