JR東海は12日、新型ハイブリッド特急車両のデザインなどを発表した。
新型特急車両は、特急「ひだ」「南紀」で運用中のキハ85系を更新する車両。エンジンで発電した電力と蓄電池に貯めた電力を使用し、モーターを回して走行するハイブリッド方式を採用する。
車両デザインは、飛騨・南紀地区をイメージした「和」がコンセプト。外観は「漆器の持つまろやかさや艶のある質感」をイメージし、曲線形状を盛り込むことにより、和や躍動感を表す。内装は、グリーン車は「落ち着いた上質感」、普通車は「明るいワクワク感」がテーマ。木目調の内装材を使用することで、木のぬくもりを演出する。
同社はデザインとあわせて、新型特急車両に導入する新技術についても発表した。車両の台車枠は、一体成型により溶接箇所を削減し、313系用の台車と比較して重要溶接部を約6割削減したものとする。台車には、振動状態を常時監視する装置を設置。異常発生時に迅速に検知できるようにする。また、車両・地上間のデータ通信システムを搭載。車両状態をリアルタイムに送信することでメンテナンスに活用するほか、輸送障害発生時には運行情報を車内案内表示器にて案内可能とする。
新型特急車両は、2019年末に走行試験を開始する予定。JR東海は、試作車を用いて約1年間試験を実施し、2022年度を目標に量産車を投入するとしている。