大阪メトロは2018年12月20日、地下空間の大規模改革と夢洲開発への参画について発表した。
大阪メトロは、「大阪から元気を創り続けること」をコンセプトに、社会生活インフラに加えて「活力インフラ」を目指すと掲げる。同社はこの取り組みとして、御堂筋線をはじめとする南北軸と、中央線をはじめとする東西軸を強化することによる「地下空間の一体開発」と、活力拠点の創出となる「夢洲開発」を挙げた。
地下空間の開発では、ホーム柵設置やバリアフリー化推進などの社会生活インフラとして求められる事項のほか、最先端技術の詰まった車両の導入や多様性あふれるデザインへの刷新など、「地下鉄に乗ることが目的化するような空間の創造」を目指す。また、ARアプリによる案内など、ストレスフリーな地下空間の実現も視野に入れる。投資額は、駅リニューアルが300億円、中央線への車両投入が295億円。駅リニューアルは御堂筋線9駅、中央線6駅が対象で、2019年度から2024年度にかけて順次完了させる。
夢洲開発については、中央線を夢洲まで延伸させ、活力インフラの拠点として開発に取り組む。夢洲で2025年に大阪万博が開催されることとあわせ、国内外の来訪者を迎える玄関口としての機能に加え、新たな価値の創造を目標として、夢洲駅の整備や夢洲駅タワービルの建設を目指す。
大阪メトロは2018年7月に発表した中期経営計画において、2024年度の中央線夢洲延伸開業を目指すとしている。また、新型車両については、同計画にてAIコンシェルジュなどを搭載した車両の導入を2022年度以降に実施すると掲げたほか、8月には仮称40000系の外観・内装デザインを企画設計する事業者の選定に着手している。