東武鉄道は26日、2019年度の鉄道事業設備投資計画を発表した。2機目のSL導入に向けた準備を進めるほか、東武アーバンパークライン運河~船橋間での急行運転開始時期などを盛り込んだ。
東武鉄道は設備投資計画において、日光・鬼怒川エリアのSL列車用として導入する2機目のSLに対応し、SLの補機となるディーゼル機関車を新たに導入すると発表した。2機目のSL、C111については、2020年冬の復元を目指して作業を進める。また、車両の増加に対応し、下今市SL機関庫の拡張などにも着手する。
また、2020年春には、東武アーバンパークラインの運河~船橋間で急行運転を開始することも盛り込んだ。これは、現在進められている六実~逆井間の複線化工事の完了時期にあわせたもの。同区間の複線化は、2019年度の完成を予定する。
このほか、車両面においては、2020年度の日比谷線直通列車での有料着席サービス導入に向け、70000系をベースとした70090型を4編成導入する。既存の70000系についても2編成を製造するほか、70000系によって捻出した20000系を20400型に5編成改造。日光線の南栗橋駅以北や、宇都宮線に投入する。セキュリティ向上を目的として、半蔵門線や日比谷線、有楽町線・副都心線直通車両への防犯カメラ設置も推進する。
施設関連においては、獨協大学前駅、中板橋駅、玉淀駅、新高徳駅の駅舎リニューアルに着手。新高徳駅は、昭和レトロ感のあるデザインとする。また、竹ノ塚駅付近や清水公園~梅郷間、とうきょうスカイツリー駅付近の高架化工事、ホームドアの設置、踏切の安全性向上などを推進する。
旅客サービス面においては、駅における多言語化の推進や、特急券専用券売機でのクレジットカード決済開始などに取り組む。
この設備投資計画の総額は、397億円。東武鉄道では今回の設備投資により、「安全・安心で暮らしやすく、選ばれる沿線」を目指すとしている。