JR西日本は9日、京阪神地区の在来線電車を対象に、「モニタ状態監視装置」を導入すると発表した。
この装置は、運転台計器盤や車両モニタ画面の表示、車両位置や機器の稼働状況などを、指令所にリアルタイムで送信できるもの。車両不具合の発生時において、指令員が車両状態をリアルタイムに把握できるようになる。
現在、車両の不具合が発生した場合には、乗務員と指令の間では無線や電話などで情報をやりとりしており、車両状態の正確な伝達には時間を要している。今回のシステムの導入により、より早く正確な情報収集・伝達が可能となることで、輸送障害の復旧にかける時間の短縮につなげる。また、本装置に加え、2017年に導入を発表した「車両状態監視装置」の情報を組み合わせることで、車両状態に応じて実施する予防保全(CBM)の実現も目指す。
モニタ状態監視装置は、京阪神地区で運用する在来線電車のうち、1991年以降に製造された約610編成を対象に設置。2020年度から順次運用を開始し、2024年度に搭載完了を予定する。