東芝インフラシステムズは17日、台湾鉄路管理局(TRA)向け電気機関車68両を受注したと発表した。
今回受注した車両は、旅客列車と貨物列車の双方をけん引できる電気機関車。主に台湾の主要都市を結ぶ特急客車列車のけん引に使用する予定としている。TRAでの新型電気機関車投入は1992年以来で、日本製の完成電気機関車の調達は今回が初めてだという。
台湾鉄路管理局では、優等客車列車として、日本の特急または急行に相当する「キョ光号」(きょこうごう)を運転。1975年以降に米国で製造されたE200型などがこれをけん引している。
TRAは2015年に発表した車両購入計画において、10年間で約1300両の新型車両を導入すると掲げている。日本の鉄道車両メーカーでは、2019年1月に日立製作所が都市間特急用車両約600両を受注しており、東芝の受注はこれに続くものとなる。
新型電気機関車の受注金額は、予備品などを含めて約400億円。同社の府中事業所で製造し、2022年から順次納入を開始する。東芝インフラシステムズは、台湾を鉄道事業の注力市場と位置付け、現地交通インフラの発展に貢献するとしている。