横浜市は24日、瀬谷区と旭区にまたがる「旧上瀬谷通信施設」地区に、新たな交通機関「(仮称)都市高速鉄道上瀬谷ライン」を整備する計画を発表した。
旧上瀬谷通信施設は、アメリカ海軍が所在していた元通信基地。戦後に在日米軍により接収されていたが、2015年に約242ヘクタールの施設全域が返還された。横浜市は同地区の土地利用計画として、2019年12月に「旧上瀬⾕通信施設⼟地利⽤基本計画」を発表。「観光・賑わいゾーン」や「物流ゾーン」などを整備するほか、まちづくりによる交通需要増加への対応のため、「新たな交通の導入」に触れていた。
計画では、相鉄本線瀬谷駅付近に設置する「(仮称)瀬谷駅」から、通称「海軍道路」に並行して北上、旧上瀬谷通信施設内の「(仮称)旧上瀬谷駅」を経由し、「(仮称)上瀬谷車両基地」までの約2.8キロを複線で整備する。瀬谷~上瀬谷間は地下式または高架式、上瀬谷~車両基地間は地表式または高架式で建設。車両基地は地表式となる。
導入方式については、横浜市は「中量軌道輸送システム」としている。中量軌道輸送システムには、新交通システム(AGT)やモノレール、LRTなどが含まれる。横浜市は、周辺環境への影響や経済性などを総合的に比較検討し、導入方式を決定するとしている。
横浜市は、2021年度までに着工準備を進め、2022年度から5年程度で整備事業を進めるとしている。