近畿日本鉄道は23日、大和西大寺駅を「近未来ステーション」としてリニューアルすると発表した。
同社ではこれまで、AIやITなどの先端技術を活用した駅運営の形を「近未来ステーション構想」として検討してきた。同社は今回、大和西大寺駅のリニューアルに際し、同駅を近未来ステーションとし、先端技術を活用したサービスやシステムを導入する。
利用者向けには、AIを活用した駅案内ロボットを導入。乗換案内や駅構内・周辺の案内などの問い合わせに対し、4か国語で回答するロボットを、中央改札口カウンターと改札内コンコースに設置する。また、中央改札口内には、55インチディスプレイ9台を用いる大型マルチディスプレイを設置。発車時刻案内やのりば案内、運行情報などを提供する。このほか、中央改札口と南改札口には、「改札口見守りシステム」を導入。両改札口から入場する白杖使用者、車いす利用者を、カメラを通してAIが自動認識し、駅係員に自動通知する。
従業員向けとしては、中央改札口と南改札口の改札機各1台に、指紋認証改札システムを試行導入。駅構内店舗の従業員向けシステムで、生体認証機能を活用した業務改善に取り組む。
このほか、駅リニューアル工事として、駅舎は「和の伝統と現代技術の融合」をイメージコンセプトとした内外装に変更。4月19日には、南北自由通路の一部と、新たに設置する中央改札口の供用を開始する。大和西大寺駅のリニューアル工事は、2021年度の完成を予定する。