京阪電気鉄道は12日、3000系での「プレミアムカー」営業開始を、2021年1月とすると発表した。
プレミアムカーは、リクライニングシートを2列+1列に配置した車両。大型テーブルや充電用コンセントを設置しているほか、車内アテンダントも乗務している。同社では、2017年8月より、主に特急列車に使用する8000系に導入していたが、2018年に3000系へもプレミアムカーを連結すると発表していた。
3000系に連結するプレミアムカーは、「金色の扉の先がプレミアム」という8000系と共通のブランドイメージを有する車両とし、原則として8000系と同等の機能やデザインコンセプトとする。出入口扉は3000系一般車両と同じ両開き構造で、8000系と異なり戸袋窓が不要なため、全座席の側窓形状を統一する。側面の行先表示器は、複層ガラスの層間に液晶ディスプレイを内蔵した「infoverre」を、鉄道車両の窓用ガラスとして世界初採用。従来の表示器よりも高精細な案内表示を可能とし、省スペース化も図る。
プレミアムカー車内では、座席配置の最適化により、座席間隔を8000系の1,020ミリから1,040ミリへ拡大。両端部など、壁面テーブルやインアームテーブルを設置していた座席では、一部を除き大型テーブルに変更する。座席配置は8000系と同様の2列+1列で、40席を設置する。
同社はあわせて、特急停車駅のホーム上に「キャッシュレス・プレミアムカー券発売機(仮称)」を設置すると発表した。現在は、プレミアムカー券・ライナー券は予約専用サイト「プレミアムカークラブ」、または駅窓口で発売している。同社は、特急停車駅以外からの乗り換え時に購入できるよう、発売機を設置するとした。クレジットカードや交通系ICカードなどに対応するが、現金には対応しない。
京阪は、2021年1月より3000系プレミアムカーの運転を開始することで、昼間時における全ての特急列車において、原則としてプレミアムカーサービスを提供するとしている。