JR東海は29日、東海道新幹線のセキュリティ向上に向け、駅などの防犯カメラをネットワーク化し、一元的に監視する体制を整備したと発表した。
同社は今回、駅防犯カメラを一元的に監視するため、管理センターを新設した。駅の防犯カメラと管理センター及び指令所をネットワーク化し、各駅の係員の目が届きにくい範囲を含め、管理センターが一元的に監視する。また、事件や事故などが発生した際には、指令所がカメラ画像を確認できる体制を整えたほか、非常時には警察へ画像を伝送することで、非常時の迅速な対応を可能とする。
また、新幹線車内の防犯カメラについても、指令所から画像を確認できる体制を整える。また、車内で非常ボタンが取り扱われた場合、指令所にカメラ画像を自動で伝送する機能も持たせる。新幹線車両とのネットワーク化は3月より順次実施しており、2021年9月に工事を完了するとしている。
JR東海はこのほか、個別の列車の利用者に向け、指令所から直接車内放送ができる機能も導入する。非常時にこの機能を使用することで、乗務員が利用者の避難誘導に専念できる体制を整えるとしている。