東武鉄道は20日、真岡鐵道で運行していたSL「C11形325号機」を、7月30日に譲受すると発表した。
C11形325号機は、1946年に製造された車両。1998年に動態保存車両として復活し、真岡鐵道の「SLもおか」号などで運転されていた。2019年に同車の入札が行われ、東武鉄道が応札。今回の譲受に至った。
また、東武鉄道は、C11形325号機の導入にあわせ、JR東日本から譲受したディーゼル機関車「DE10形1109号機」と、JR北海道より譲受した14系客車「スハフ14-501」の運用を開始すると発表した。
DE10形1109号機は、青森駅構内の入換作業などに従事していた車両。今回の譲受に際し、かつてJR北海道が所有したDD51形をイメージした塗装に変更している。
スハフ14-501は、リクライニングシートを備えた客車。2016年3月までは札幌~青森間を走る急行「はまなす」に使用されていた。
C11形325号機の運用開始時期は、2020年12月を予定。DE10形1109号機とスハフ14-501については、同年8月の運用開始を予定する。東武鉄道は、これらの譲受した車両の運用開始によって、鬼怒川線で運行するSL「大樹」を、土休日を中心に最大4往復8本体制とする。
なお、東武鉄道では、日本鉄道保存協会から2018年11月に譲受したSL「C111」の復元作業を進めているが、同車については、修繕・要部品新製箇所の数や新型コロナウイルスの影響で作業が遅延しており、完成目処を2021年冬に延期するとしている。