東京メトロは9月30日、半蔵門線に導入する新型車両「18000系」の詳細を発表した。
18000系は、半蔵門線を走る8000系の置き換えを目的に導入される車両。2019年3月に発表された東京メトログループ中期経営計画「東京メトロプラン2021」において導入が明言されていたが、今回詳細が発表された。
車両の外観は、従来の8000系や08系のデザインを受け継ぎ、直線的なヘッドライトを採用することで、「親しみやスタイリッシュさ」を演出。車端上部には、フリースペースの位置を示すサインを掲示する。
車内では、半蔵門線のラインカラーに同調させた色彩を採用。連結面や座席の袖仕切り、荷棚には透明な強化ガラスを採用し、開放感を高める。また、フリースペースは全車両に設置するほか、ドア出入口下部をホーム側に傾斜させ、バリアフリーに配慮する。このほか、8000系との比較では、座席幅の430ミリから460ミリへの拡大、車両床面高さの1200ミリから1140ミリへの低減など、車内快適性の向上も図る。
機器面では、丸ノ内線用2000系や有楽町線・副都心線用17000系と同様、車両情報監視・分析システム「TIMAシステム」を導入。総合指令所やメンテナンス部署から、機器の状態を遠隔でモニタリングできるようにする。主電動機には永久磁石同期電動機(PMSM)を、制御装置にはシリコンカーバイド(SiC)素子を採用し、8000系よりも消費電力を削減する。また、万が一脱線した際に自動で列車を停止させる、脱線検知装置も搭載する。
18000系は、2021年度上半期より順次営業運転を開始する予定。現在運用中の8000系と同数となる、10両編成19本の190両を導入する。