東武鉄道は6日、動態復元に向け作業を進める蒸気機関車について、車両番号を「C11 123号機」とすると発表した。
123号機となる車両は、1947年に滋賀県の江若(こうじゃく)鉄道向けに製造された車両。車両番号は「C11 1」となっていた。北海道の雄別炭礦(ゆうべつたんこう)鉄道や釧路開発埠頭にて活躍した後、1975年に廃車。東武鉄道への譲渡前には日本保存鉄道協会が保有していた。
東武鉄道は、同社創立123周年を迎える2020年がSL事業の転換期を迎えること、日本国内で唯一、同一形式による3機体制を実現することから、1→2→3(ホップ、ステップ、ジャンプ)と、将来に向かって更なる飛躍を車両番号で表現すべく、123号機と命名したという。
同社はあわせて、12月26日に営業運転を開始する、C11形325号機の運行概要を発表した。
325号機は、2019年まで真岡鐵道の「SLもおか」で運用されていた車両。2020年に東武鉄道が譲受した。325号機の営業運転開始日は12月26日で、同日は通常列車のSL「大樹」7・8号に代え、夜間運転の9・10号を運転する。また、26日から2021年1月11日にかけての計8日は、SL2機を使用し、全「大樹」をSLけん引で運転する。なお、SL2機での運転日には、1機のヘッドマークは従来のものを、もう1機のヘッドマークは色調を変えたサブカラーヘッドマークを使用する。
東武鉄道では「今後、日光・鬼怒川エリアでのSL毎日運転や、3重連運転などの様々なバリエーションの施策の実施を目指して魅力あふれるコンテンツの磨き上げを行い、引き続き日光・鬼怒川エリアの活性化に寄与していく」としている。