JR東日本は12日、2021年春のダイヤ改正にあわせ、東海道線で特急「湘南」の運転を開始すると発表した。
特急「湘南」は、新宿・東京~小田原間で運転する列車。従来の「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」に代わり運転する。車両は特急「踊り子」に投入しているE257系を使用する。
あわせて、これまでE257系や185系を使用してきた特急「踊り子」は、E257系に統一。2021年春以降、東海道線の特急列車は、「サフィール踊り子」を除き、全てE257系での運転となる。
また、同社はE257系への車両統一にあわせ、東海道線特急の座席や料金制度を変更し、新たなサービスを導入すると発表した。
新たに導入するサービスは、常磐線や中央線などの特急列車で導入している形態と同じもの。普通車における指定席と自由席の区分を廃止し、普通車全座席が指定可能となる。特急券は、座席を指定した「指定席特急券」のほか、「座席未指定券」としての発行も可能。座席未指定券では空席を利用できるほか、追加料金なしで座席指定もできる。なお、空席がない場合は立席での利用となる。また、グリーン席では新サービスは導入しない。
新サービス導入後の特急券は、指定席特急券・座席未指定券とも同額での発売となるほか、通常期や繁忙期、閑散期の区別はなくなる。新たな料金は、50キロまでが大人760円、100キロまでが大人1020円などで、現在の指定席特急券料金より低料金となる。車内で特急券を購入する場合は、座席指定を受けることはできず、駅での購入料金に加え大人260円、子ども130円を追加した車内料金での発売となる。また、新サービスの導入にあわせ、「踊り子」と新幹線の乗継割引は廃止となる。「湘南」と新幹線の乗継割引も設定しない。
このほか、「踊り子」「湘南」に「えきねっとチケットレスサービス」を導入。チケットレスによる利用では大人100円、子ども50円を引いた料金で発売する。なお、チケットレスサービスは、伊豆急行線内、伊豆箱根鉄道線内の特急料金や、「サフィール踊り子」の特急料金は対象外となる。