WILLERは20日、傘下のWILLER TRAINSが運営する京都丹後鉄道に、「Visaのタッチ決済」を導入すると発表した。日本の鉄道事業者での導入は初となる。
Visaのタッチ決済は、タッチ決済に対応したVisaブランドのクレジットカードなどを用いる、非接触型の決済手段。2020年9月末時点では、全世界におけるVisaの対面取引のうち、43%がタッチ決済となっているという。また、イギリスのロンドンやシンガポールでは、地下鉄などでも導入しており、クレジットカードで鉄道に乗車できるシステムを実現している。
京都丹後鉄道での利用方法は、乗車時と降車時に、駅や車内に設置された読取端末のVisaタッチリーダーへタッチ決済対応カードをかざすのみ。クレジットカードならば後日、デビット・プリペイドカードなら即時決済となる。利用履歴は、ウェブサイトから確認できる。WILLERでは、「訪日外国人を含む来街者も、券売機で切符を購入する手間がなく、日常的に利用している決済手段がそのまま利用可能なため、安心かつ簡単・便利に利用することができる」としている。
このシステムでは、1日乗車券などの均一運賃だけでなく、車両のGPSを活用することによって、距離に基づき変動する「距離制運賃」の決済にも対応する。また、海外では広く利用されている鉄道のVisaのタッチ決済の仕組みに、日本国内で求められる高速処理のニーズに対応したシステムを導入しており、スピーディーな決済を実現するという。
京都丹後鉄道でのサービス開始日は、11月25日。WILLERでは、今後はMaaSアプリや鉄道、バスを含む様々な交通サービスへの提供も検討するとしている。