JR東日本は2日、高輪ゲートウェイ駅付近で「高輪築堤」が出土し、保存や公開展示などを検討していると発表した。
高輪築堤は、1872年に日本初の鉄道である新橋~横浜間が開業した際、当時は海上だった高輪沖に線路を通すために構築された構造物。2019年4月、品川駅改良工事において石積みの一部が発見され、2020年7月には、山手線・京浜東北線線路移設後の撤去作業時に、築堤の一部とみられる構造物が出土した。
同社では、近代日本の発展に寄与した鉄道の歴史や当時の土木技術について、港区教育委員会や鉄道博物館と連携を図りながら、調査や研究を進めると発表。また、出土した築堤の見学会や、周辺地域を含めた歴史・地域文化を学べるプログラムの実施を検討している。さらに今後、築堤の一部現地保存や移築保存を通じた公開展示なども検討するとしている。