JR北海道は9日、2021年春のダイヤ改正における列車本数などの削減について、具体的内容を発表した。
列車本数の削減は、新型コロナウイルスやライフスタイルの変化による需要減少に対応したもの。同社は10月14日に概要を発表しており、今回改めて正式な内容の発表に至った。
特急列車では、札幌~函館間の特急「北斗」のうち、夜間の23・24号の運転を取り止め。また、5・14号の1往復は、閑散期にあたる4・10・11月の水・木曜日に運休する。札幌~旭川間の特急「カムイ」は、9・28・29・42号の2往復を土休日などに運転する臨時列車に変更。旭川~稚内間の特急「サロベツ」と旭川~網走間の特急「大雪」は、季節による利用者の変動が大きいことから、閑散期にあたる4・5・10・11月の火~木曜日の運転本数を削減。「サロベツ」は3・4号が、「大雪」は全列車が、それぞれ該当日に運休となる。
このほか、特急「北斗」と特急「おおぞら」の編成を短縮。「北斗」は7両から、「おおぞら」は6両から、いずれもグリーン車1両、指定席2両、自由席2両の5両編成に減車する。
普通列車では、札幌圏では小樽~札幌~苫小牧間で計7本の運転を取り止め(一部短縮を含む)。加えて、土休日には快速「エアポート」6本、手稲方面~札幌~江別方面の普通列車5本、学園都市線の2本の運転を取り止める。このほか、函館本線1本、留萌本線3本、根室本線6本(代行バス含む)、宗谷本線2本、石北本線1本の計13本について、運転を取り止める。
また、利用者の少ない駅の見直しも実施。伊納、南比布、北比布、東六線、北剣淵、下士別、北星、南美深、紋穂内、豊清水、安牛、上幌延、徳満、北日ノ出、将軍山、東雲、生野、南斜里の18駅は廃止とする。加えて、宗谷本線17駅、石北本線瀬戸瀬駅は、2021年度より自治体による維持管理へと移行し、根室本線の音別駅は無人化する。
このほか、電気式気動車H100形30両を新たに投入。室蘭線苫小牧~室蘭間66本中43本、東室蘭~長万部間全列車、宗谷本線旭川~名寄間37本中34本、石北本線23本中2本をH100形での運転とし、駅の廃止とあわせ、所要時間を短縮する。
JR北海道では、ダイヤの見直しにより、年間約6億2千万円の経費を削減するとしている。ダイヤ改正日の具体的な日付や、閑散期運休列車の運休日については、改めて発表するとしている。