小田急電鉄は18日、2021年3月13日に実施するダイヤ改正にあわせ、特急「ロマンスカー」の車内販売営業を取り止めると発表した。
ロマンスカーでは、1949年に戦後初の特急専用車両を投入した際、「走る喫茶室」として車内販売サービスを開始。喫茶カウンターから座席へ紅茶などを届ける「シートサービス」で、3000形「SE」や3100形「NSE」など後継車両にも引き継がれた。1995年にシートサービスは一旦廃止され、ワゴン販売のみとなるものの、2005年の50000形「VSE」デビューとともに復活。同形式に限り、座席で受け付けた注文を、端末からカフェカウンターに送信する方法で、シートサービスを提供していた。
しかしながら、2016年3月のダイヤ改正においてシートサービスは廃止。同時にデビューした70000形「GSE」では売店カウンターは設置されず、ロマンスカーの車内販売は全列車がワゴンサービスでの提供となった。
車内販売サービスは、近年は各社で削減傾向となっている。JR東日本では、2019年のダイヤ改正時に新幹線「やまびこ」や特急「踊り子」「きぬがわ」などで営業を終了したほか、2021年3月に小田急電鉄と同時に実施するダイヤ改正においても、特急「いなほ」「かいじ」などで車内販売の提供を終了すると発表している。