JR九州とグルーヴノーツは9日、持続的なモビリティサービスの実現に向け、量子コンピューター等の最新技術を活用し、鉄道車両の運用最適化に取り組む検証プロジェクトを開始したと発表した。
鉄道車両の運用(1日の動き)は、列車のダイヤに基づき、車両の編成組み替えや検査・清掃作業などの時間的、場所的な制約を踏まえ、計画を策定する。従来は、熟練者が経験によって車両の割り当てを決定していたが、今回のプロジェクトでは、グルーヴノーツが提供するクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」を活用し、車両最適化のシミュレーションモデルを構築する。JR九州では、このプロジェクトにより鉄道車両の運用計画を最適化・自動化することで、車両の保有数削減が可能となれば、車両の維持コストや将来の老朽取替にかかる設備投資を抑制することにつながるとしている。
今回の検証は、福北ゆたか線と若松線を主に走行する車両を対象に実施。JR九州とグルーヴノーツでは、本プロジェクトを通じて得た結果をもとに、他路線への適用拡大や、旅客の需要予測等のプロジェクトも共同で進めるとしている。