京浜急行電鉄、中央復建コンサルタンツ、NTTドコモ、横須賀市は26日、第5世代移動通信方式(5G)とAIを活用し、鉄道インフラをリアルタイムに遠隔から自動監視する実証試験に成功したと発表した。
実証実験は、通常時の車両監視と、災害時を想定した線路点検を対象として実施した。固定4Kカメラやサーマルカメラによる車両状態の映像、4Kカメラ搭載ドローンによる線路状態の監視映像を5Gで伝送。これをAIで解析し、遠隔地のPCにリアルタイムで配信した。いずれも国内初の技術を活用しており、車両監視は映像取得から配信までの間が0.94秒、線路点検は同じく1.26~1.33秒と、ほぼタイムラグの無い配信を実現できたという。
この実証実験は、総務省事業である「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証に係るインフラ分野におけるローカル5G等の技術的条件及び利活用に関する調査検討の請負」における、「遠隔・リアルタイムでの列車検査、線路巡視等の実現」を、4者がコンソーシアムを組んで実施したもの。NTTドコモと中央復建コンサルタンツでは今後、本格運用の検討を進めるほか、他の社会インフラにおける課題解決や、他事業者への水平展開を推進していくとしている。