鉄道友の会は26日、2021年の「ブルーリボン賞」と「ローレル賞」の選定車両を発表した。ブルーリボン賞には近畿日本鉄道の80000系を、ローレル賞にはJR東日本のE261系、JR東海のN700Sを選定した。
80000系は、近鉄が名古屋~大阪間の名阪特急用に投入した特急車両。「ひのとり」の愛称を持つ。先代車両の21000系・21020系「アーバンライナー」など、歴代の名阪特急列車が実現してきた快適性、高品質・高機能な移動空間の提供という観点をさらに追求し、「完成度が極めて高く魅力あふれる車両」であることが評価された。
E261系は、東京・新宿~伊豆急下田間の特急「サフィール踊り子」用の車両。プレミアムグリーン車やカフェテリアといった設備を有する。付加価値の高い移動空間に加え、機器面では、SiC素子による2レベル式VVVFインバータ制御装置、INTEROSに基づく編成ブレーキ力制御といった最新技術を取り入れており、完成度が高い車両として評価された。
N700Sは、JR東海が東海道新幹線向けに開発した新幹線車両。N700系以来13年ぶりのフルモデルチェンジ車両となる。編成組成の柔軟性向上や、バッテリー自走装置の採用、車内快適性の向上などを評価したという。