長崎電気軌道は23日、上限運賃の変更について、国土交通省九州運輸局に認可申請した。
旅客運賃の改定は、同社の収支改善に向けたもの。同社では、1994年度をピークに輸送人員が減少に転じている一方、利便性向上や交通バリアフリー法の対応を目的とし、超低床式車両の導入や長崎駅前を始めとする停留場の改良を計画。引き続き多額の資金が必要だとしている。同社では、2019年4月に運賃改定を実施しており、約2年半ぶりの改定となる。
大人普通旅客運賃は、現行の130円から140円に変更。1日乗車券は、現行の大人500円、小児250円から、大人600円、小児300円へと変更する。また、通勤定期券や通学定期券も運賃を変更するほか、通学定期券の「通勤通学」区分は廃止とする。一方、全線定期券は3か月・6か月、その他の定期券は6か月の有効期間のものを新たに発売する。上限運賃の改定率は、大人普通運賃で7.69パーセント、大人1か月通勤定期運賃で7.64パーセントとする。
運賃改定の実施は、10月1日を予定。長崎電気軌道では、今回の運賃改定により、2021年度から2023年度までの収入は合計で6.32パーセント増加するとしている。