阿佐海岸鉄道と阿佐東線DMV導入協議会は29日、阿佐東線に導入を予定するデュアル・モード・ビークル(DMV)について、営業運行開始時期を延期すると発表した。
DMVは、線路と道路の双方を走行可能な車両。同社では、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催前の営業運行開始を目標としてきた。しかし、6月25日に開催された国のDMV技術評価検討会において、「車輪アーム」の補強が必要との評価を受けたことで、当該部分の再設計のために時間を要することから、延期を決定した。
車輪アームは、線路走行用車輪を支えるための部品。この部品の安全性を確認するために応力測定を実施したところ、車輪アームに働く応力が、疲労限度に関する許容応力を超過していることが判明したという。
阿佐海岸鉄道は今後のスケジュールについて、改めて製作した車輪アームで再測定を実施した後、2021年内の営業運行開始を目指すとしている。