東武鉄道は14日、車上データ有効活用システム「Remote」の本格導入を発表した。
Remote(Remote monitoring of train to use effectively)は、乗車率、車内温度、運転速度、消費電力、機器状態といった、走行中の車上データをリアルタイムに取得、蓄積、分析するシステム。データの取得により、状態基準保全(CBM)や点検作業一部遠隔化への活用、車両故障発生時の支障時間短縮といったメンテナンス面での改革に加え、ダイヤの最適化、列車運行時の省エネ化推進にも繋げることができる。
同社では、1997年に30000系3本を皮切りに、以降導入した車両へ車上データ監視装置の搭載を進めてきたが、当時は車両からデータを都度取得する必要があったという。2016年以降は、技術革新によりリアルタイムなデータ送信が可能となり、60000系1本にこれを試験導入。さらに2021年には70000型・70090型計24本に導入編成を拡大し、本格運用を開始することとした。
東武鉄道では、今後もさらなるデータの有効活用を図り、安全安心で持続可能な鉄道輸送サービスを提供していくとしている。