川崎重工業は26日、ニューヨーク市交通局向け新型車両「R211」の初編成を納入したと発表した。
今回納入した車両は、2018年2月に受注したベース契約535両の第1編成となるもの。5両編成1本で、現地法人の工場で製造した。R211は、既存のR46を置き換えるために導入する車両で、LED照明やデジタル表示器を採用したほか、混雑時のスムーズな乗り降りを考慮し、従来車よりもドア幅を拡大している。加えて、ベース契約には、車両貫通路を搭載した10両編成の試験車両が2本含まれており、乗客の流動性改善効果の試験評価に使用する予定となっている。
R211は今後、営業路線試験を含めた約1年の各種検証試験を実施した後、営業運転を開始する。また本契約では、ベース契約に最大1077両のオプションが付随しており、すべてて行使された場合には生産総数1612両という、同社過去最大規模の受注となる見込み。川崎重工業は、「今後も高い技術力と信頼性をもとに、環境負荷の少ない交通手段である鉄道車両を国内外に提供していく」としている。