JR東日本とJR西日本は5日、東北・北陸・上越新幹線で「新幹線オフィス車両」を本格導入すると発表した。
両社では、昨今の在宅ワークの普及により、人々の居住エリアが都心部から地方へと拡大するなか、従来型の通勤とは異なる、新幹線による都心部への新たな移動スタイルを見据えて導入を決定した。JR東日本では2021年2月以降、東北・北海道新幹線「はやぶさ」にて、通話やウェブ会議ができる新幹線オフィスの実証実験を2回実施。通勤や出張などのビジネス目的の利用のほか、旅行やワーケーション前後の移動時間の有効活用など、さまざまなニーズが確認できたという。
対象列車は、東北・北海道・北陸・上越新幹線のうち、「こまち」「つばさ」「つるぎ」を除く全列車。全区間で8号車を設定対象とするが、土休日や年末年始などの多客期は設定しない。対象列車の乗車に必要な乗車券類を持っていれば、追加料金なしで利用可能。一部の列車では、車内にてWifiルーターなどを有料で貸し出す予定としている。
サービスの提供開始日は、2021年11月22日(月)。JR東日本は、新幹線オフィス車両の導入のほか、「STATION BOOTH」を始めとするシェアオフィスの整備などにより、シームレスなワークスペースのプラットフォームを構築することで、時間と場所にとらわれない分散型の新たな暮らしの実現を推進していくとしている。