JR北海道は14日、「SL冬の湿原号」に使用する客車のリニューアルについて、内装のデザインを決定したと発表した。
リニューアルでは、まず2021年度に、1号車と5号車の客車を「たんちょうカー」として改装。「雄大な釧路湿原や丹頂を間近に感じることができる」車両にリニューアルする。デザインは、木材を使用した暖かみと高級感のあるものとし、川側にカウンター席、山側に高床式のボックス席を設置。川側の眺望を楽しめるようにする。座席の色調は、「丹頂の赤」をヒントにエンジ色を採用。壁面は雪原に点在する木々をイメージした木目調とする。また、機器室隣の通路の窓を大型化し、展望通路を設置する。
続いて2022年度には、2~4号車の客車を「ストーブカー」としてリニューアルする。「ノスタルジーを感じるどこか懐かしい室内」をコンセプトに、座席、カーテン、壁面、テーブルなどをリフレッシュ。あわせて、1、3、5号車のトイレの洋式化や大型荷物置き場の設置なども予定する。
「SL冬の湿原号」は、冬季に釧網線釧路~標茶間で運転する臨時列車。運行開始から約20年が経ち、客車の老朽化が進んでいることから、同社は客車内装などのリニューアルを進めている。ノスタルジーやレトロ感をベースに、タンチョウやエゾシカのシルエットを内装にあしらうなど、北海道のSLの旅を楽しめる工夫を凝らしたという。
2021年度の「SL冬の湿原号」は、「たんちょうカー」を連結し、2022年1月22日から3月21日までの計33日間の運転を予定している。なお、同社は「SL冬の湿原号」の座席指定料金を改定。従来840円のところ、今年度より1680円で座席指定券を発売する。