東武鉄道は11日、特急「スペーシア」の後継となる特急型車両「N100系」を導入すると発表した。
N100系は、1990年にデビューした100系「スペーシア」の後継となる車両。6両固定編成で、4本24両を導入する。「スペーシアの後継モデル」としているが、N100系の車両愛称はまだ決定していない。
車両のコンセプトは「Connect & Updatable~その人、その時と、つながり続けるスペーシア~」。鉄道の物理的なつながりに留まらず、様々な情報やサービスを更新し提供することで、車両に乗り込んだ瞬間から「自分だけの最適な日光・鬼怒川エリア」とつながることができ、幾度も同エリアを訪れたくなる特急を目指す。
車両のデザインは、現行の「スペーシア」を現代風に進化させたフォルム。日光東照宮の陽明門、唐門、御本社に塗られた「胡粉(ごふん)」の白を彷彿とさせるカラーリングとし、窓枠は鹿沼の「組子」や江戸の「竹編み細工」を連想させる形状とする。
車内では、現行の「スペーシア」と同様に個室を引き続き設置。新たにラウンジやカフェカウンターなども設ける。1編成あたりの座席定員は212席で、現行「スペーシア」の288席よりも76席減少する。
N100系のデビュー時期は、2023年を予定。東武鉄道では、「スペーシアが築いてきた伝統や認知度・イメージを維持・継承しながら、より上質なフラッグシップ特急を導入し、同エリアの観光需要喚起を図る」としている。また、N100系の運行に要する使用電力相当分を全て再生可能エネルギー由来の電力へと実質的に置き換え、カーボンニュートラルな運行も実現するという。