横浜シーサイドラインは26日、横浜市より受けていた「(仮称)上瀬谷ライン」への事業参画依頼について、「参画しない」と回答したと発表した。
上瀬谷ラインは、瀬谷駅から北上し、アメリカ海軍から返還された旧上瀬谷通信施設に至る、約2.8キロの新交通システム(AGT)の仮称。旧上瀬谷通信施設では、2027年3月に国際園芸博覧会を開催し、博覧会終了後はテーマパークを核とした複合的な集客施設を整備する予定となっている。横浜市は、公共交通機関として、博覧会開催前の新交通システム開業を目指しており、2021年9月に横浜シーサイドラインへ事業参画を依頼していた。
同社は事業参画しない理由について、テーマパークの事業主体、具体的な事業内容が未定で、同市による来園者数の予測値や交通分担率などが大きく変わるおそれがあること、同線はテーマパークに依存した路線となると予想されること、適切な工事期間や整備事業費が示されていないこと、需要予測等が同社の認識と大きく異なっていること、同線事業単体で採算性、継続性が見込めないこと、新型コロナウイルス感染症の再拡大やテーマパーク事業の撤退等のリスクが発生すると、同社事業に深刻な影響を及ぼすおそれがあることなどを挙げている。