嵯峨野観光鉄道は19日、鉄道事業の上限運賃変更について、国土交通省近畿運輸局に認可申請した。
旅客運賃の改定は、同社の収支改善に向けたもの。同社では、新型コロナウイルスの流行により利用者の約7割を占めていた外国人観光客が激減し、2020年度では利用者数がピーク時の4割弱に落ち込んでいた。対策として、窓なし車両「リッチ号」の増結、沿線ライトアップといったサービス向上施策を実施してきたが、取り組みの継続には運賃改定による収支改善が必要と判断した。
大人普通旅客運賃は、現行の630円から880円に変更。改定率は39.6パーセントとなる。
運賃改定の実施は、4月1日を予定。嵯峨野観光鉄道では、今回の運賃改定により、2022年度~2024年度の3年間における営業収支率を、71.0パーセントから91.4パーセントへ改善する見込みとしている。