JR東日本は7日、新幹線の散水消雪設備(スプリンクラー)の点検作業において、「残雪検知システム」を導入したと発表した。
新幹線のスプリンクラーは、降雪時に高架線上へ散水することで消雪し、雪害を防ぐための設備。これまでは作業員の歩行巡回によって不具合の有無を点検していたが、同社は今回、歩行作業の削減を目的に、同システムを導入した。
残雪検知システムでは、新幹線電気・軌道総合検測車「East i」の運転台に設置したカメラで高架線上を撮影。この撮影画像を地上監視センターへ送信し、AIにより解析することで、高架上に融かしきれずに残る雪を検知する。残雪が検知された箇所は、スプリンクラーに不具合が発生している可能性があるとして、作業員による点検を検討するという。
残雪検知システムは、2021年12月に上越新幹線上毛高原~新潟間で導入。JR東日本は、上越新幹線での今冬の運用状況を確認し、東北新幹線および北陸新幹線のスプリンクラーへの導入について、検討を進めていくとしている。