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エンジン動作データをリアルタイム送信、JR東海が状態監視システムの運用を開始へ

2022年3月9日(水)17時31分

JR東海は9日、在来線車両の状態監視システム「DIANA」(ディアーナ)の運用を開始すると発表した。

DIANAの概要
DIANAの概要

DIANAは、新型車両の315系とHC85系に搭載する、車両機器の稼働状況や故障状況等を遠隔で常時監視できるシステム。これまでの車両では、1日~数日間に1回程度、車両基地にて動作データを地上へ送信していたが、DIANAではLTE通信を活用することで、車両基地などへリアルタイムにデータを送信できる。これにより、車両不具合の予兆を車両基地などへ通知し、不具合に至る前の段階での調査・修繕対応を可能とするほか、異常発生時にも車両基地や指令所などで状況を把握できるようになるという。

従来システムとの比較
従来システムとの比較

DIANAのデータ取得対象は、315系が9機器、HC85系が12機器。いずれも従来の313系やキハ25系より取得対象機器が増加している。また、HC85系においては、エンジンや過給機、ラジエーターといった、エンジン関連機器をデータ取得対象に含めている。これらエンジン関連のリアルタイムなデータ通信は、国内では初の事例だという。

HC85系の取得データ例
HC85系の取得データ例

また、315系においては、DIANAを活用することで、きめ細やかな冷房制御を実現。乗務員が手動補正した時点の各種データを地上へ送信し、AIが自動学習することで、冷房をきめ細やかに制御し、快適な車内環境を維持する。

315系の冷房制御学習システム
315系の冷房制御学習システム

DIANAの運用開始は、2022年4月1日を予定。なお、315系のAIによる冷房の自動学習・制御最適化機能については、同形式がデビューした3月5日に運用を開始している。

2022年3月9日(水)17時31分更新

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